東京都港区のウェブサイト制作会社カベティーです。
ブログを書いていると、コンテンツでメリット、デメリットを書く場面があるかと思います。様々な集客方法があるなかで、ウェブサイトからの集客のメリット・デメリットなど、詳細に解説しているページがあります。
メリット・デメリットを軸に文章を書くことはバランスが取れていて、より多くのサイト訪問者にとって有益な情報を提供することができます。一方で、多くの人にとって受け入れられる内容というのは個性がなく、これだけたくさんの文章が生成AIによって大量生産されている昨今では似たような記事が大量にあるために埋もれてしまいます。
一般的なコンテンツの世界でGoogle検索上位を目指す戦いというのは、これまで以上にハードルが高くなっているのは事実です。
そこで、あえてメリット・デメリットではなくあなたの好き嫌い、すなわちあなたの世界観でブログ記事を取りまとめることについてこの記事では取り上げます。
以下、好き嫌いを軸にブログを書くことの効果についてみていきましょう。
感情的なつながりを生み出す
ブログ記事で好き嫌いに焦点を当てると、読者との間に感情的なつながりが生まれやすくなります。
ビールを例に挙げてみましょう。
国内では大手のビール会社として、キリン・アサヒ・サントリー・サッポロという4大メーカーがいます。それぞれ個性があり、ファンがいます。シェア争いはありますが、どのビールも個性をもち自分の持ち味を消費者にアピールしています。
日本のいわゆるビール(発泡酒や第三のビールではない)は、正直いってどれもおいしいです。
ですが、あえて言うのであれば、私はサッポロ黒ラベルのファンです。
40代になってきて若かったころのようにお酒をたくさん飲めなくなりました。ビール2杯ぐらいでもう酔いが回ります。飲む機会も減っているので、ビールを飲むときにはコクの強いビールを味わって飲みたいのです。苦みがあり、ホップが効いているビールを主役として飲みたい。
特に最初の一杯にはコクがあって、どっしりしたビールを味わいたいのです。
アサヒスーパードライやサントリープレミアムモルツは、どっしりとしたビールのアンチテーゼとして生まれてきたビールです。
ですから、ビールの個性をあえて薄めて違う切り口で飲みやすくしているとも言えます。このタイプのビールが好きな人もいるかもしれませんが、私は喉をカラカラにして、クリーミーな泡がのっていてガツンとしたビールが飲みたいのです。
どうですか?この記事を読んで同じように黒ラベルが好きなひとは、「そうそう、わかるよ」と共感してくれるでしょう。あえて個性を出すことで、少数の人に共感してもらえるようになるのです。
人は、自分の好き嫌いが反映されているコンテンツにより強く引き付けられ、それに共感しやすくなります。個性に共感してくれると、読者はあなたのファンになっていきます。
議論を呼び起こすことができる
好き嫌いは議論を刺激することがあります。
きのこの山とたけのこの里という明治のお菓子はみなさんご存じでしょう。どちらの味も人気があります。
ビター風味のチョコレートに、きのこの軸(クラッカー)の部分も固い「きのこ」
ミルク風味のチョコレートがコーティングされた、根っこの部分(クッキー)がボソボソしている「たけのこ」
どちらも個性があっておいしいですが、私はどちらかというとたけのこの里のほうがすきです。甘いミルクチョコレートとクッキーの組み合わせが気に入っていて、いくつも気が付いたら食べてしまいます。
くちどけがいいので、まとめて2~3個口に入れてしまいたくなります。
きのこのほうは、たけのこほどにはくちどけが良くないので、すこしずつ食べるイメージです。
私はチョコレートを食べる時にはコーヒーを飲むので、くちどけがよく、ミルクの風味が強いたけのこの里を無意識に選んでいるのでしょう。
みなさんはいかがですか?この論争に正解はありません。全国ブランドのお菓子であり、だれもが食べたことがあるため、だれもがこのお菓子が話題になれば、どちらのほうが好きかという感想をもつでしょう。
読んだ後に、何らかの感情が起こる、すなわち記憶に残るということです。
自分の立ち位置を明らかにしないで、どちらも公平に取り扱っては、感情を刺激するような記事にはなりません。
読んだ後記憶にのこる記事はファンを生み出します。自分の考えを全面に出すというのは、ターゲットを絞るということでもありますが、逆にファンを生み出す要素になるのです。
より個人化されたコンテンツを提供する
好き嫌いに基づく記事を書くことは、100人中10人が読みたくなる記事ではなく、1人が好きならいいという思い切りから生まれます。つまり、より個人化されたコンテンツを読者に提供できます。
これまでのインターネットでは情報そのものが検索されることが価値になっていました。昨今ではすでに誰でも情報を入手することができるため、コンテンツそのものを増やしていても埋もれてしまいます。
その情報に対して、いかにあなたの意見を添えて、個人化したコンテンツを作るかがポイントになります。
これは、読者が自分に合った情報を求めている現代のトレンドに沿っています。10代、20代はGoogleではなく、instagramで検索する人が増えています。
Googleでもサジェスト機能があり、自分の興味がある記事ばかりがリコメンドされるようになっていますが、instagramは押し付けではなく自分で検索して選んでいく感覚が強いです。
こんな記事をかいている40代の私でも、instagramは個人的な情報発信の場所であり、情報検索の場所ではないと考えていましたが、客観的な情報よりも、instagramで自分の考えと似ているインフルエンサーというフィルターを通して、好き・嫌い軸をつくり、買う・買わないを決定しているのです。
個人的な好き嫌いで、買う・買わないが軸になっている世界があるのですから、ブログでもその世界観を打ち出すことで、似たような効果を得ることができます。このブログでも、あえて一般的なSEOの話はせずに好きなことを書き続けるというスタンスをご紹介しています。
ユニークな視点を提供する
好き嫌いで物事を書いていると、自然と他者にはないユニークな視点が生まれます。
ウェブサイトの世界では、多数のブログや記事が溢れていますが、個人的な体験・感想を織り交ぜた個人の好き嫌いに基づいたユニークな視点は、ほかの人には書けない独自性が高い文章になります。
これだけ情報があふれていて、少し検索すればいくらでも情報が入ってくる時代に、SEOがバリバリ効いた文章なんて読み飽きていますし、書いているほうも熱量が入っていないんですよ。
機械的にキーワードを探して、検索結果順位に挙がってくる記事は冷めたスープのようなものです。これから記事を書こうかという個人の方がとるべき戦略ではありません。
ユニークな視点を提供することで、読者に新鮮な視点を提供し、他の多くの情報源との差別化を図ることができます。
ブログが物語になる
人はみんな物語が大好きです。小さいころ、物語を読んでもらったでしょう。わたしは「ぐりとぐら」のシリーズが大好きでした。
小学生になってからは「ズッコケ3人組」、マンガはドラエモンなどを読み漁っていました。
好き嫌いを文章に取り入れることで、ブログの物語の要素を強化できます。物語を通じて情報を提供することは、読者の記憶に残りやすく、情報をより効果的に伝えることができます。
自分と考えがちかい人がお客様になる
特定の好き嫌い、自分のポリシーに基づいて記事を書くことで、見込みのお客様を振るいにかけて自分に仕事を頼みたい人だけが残るようになります。
好き嫌いを明確にするほど、逆にファンが増えます。
私はウェブサイトのビジネスは刺激的で好きなのですが、実は制作そのものはあまり得意ではありません。ウェブサイトの制作を通してお客様の抱えている問題を解決すること、また自社のビジネスについて現場に自分がいなくても回るような仕組みを作ることが好きですし得意です。
このように書くと、ウェブサイトづくりが好きな人に頼みたいという人はカベティーから離れていってしまうかもしれませんが、ウェブサイトはビジネスのツールだと考えている人を逆に引き寄せます。
もちろん、きれいなウェブサイトはプロとして全力で作ります。
ですが、お客様の立場に立って考えれば、ウェブサイトはあくまでお客様の問題解決をする手段にしか過ぎない、問題が解決できる手段の一つとしてウェブサイトがある、というのが当社の考えです。
XやinstagramなどのSNSを運用して問題解決ができればそれでいいのです。
(実際にはそれらのSNSの運用がうまくいっている事業者の場合、ブログはとても有効な宣伝ツールになりえますが)
この記事をここまで読んで、かつ当社に制作依頼をされる方は当社のスタンスに共感している方になるでしょう。金額は相場なりである必要はありますが、かといって安値競争に巻き込まれるというリスクがへります。金額以外の部分で選んでいただけるようになるからです。
また、このような記事を作成していることで、こうしたブログの運用にも興味がある方も惹きつける効果もあります。
まとめ
今回は、ブログを好き嫌いで書くことの有効性について考えてみました。好き嫌いでブログを書くのは、実は自分の考えを整理することにもつながります。好き嫌いを明らかにした時点でなぜ自分がそう思うのかも併せて書くことになるからです。
あえて、好き・嫌いを軸にしてブログを書きましょう。絞ったほうが逆にあなたのメッセージは幅広い人に届きます。
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